高い費用がかかる内装工事は絶対失敗したくない!内装業者選びのポイントをおさえておきましょう。
内装業者とは
内装業者とは、建物の内装を工事する業者のことをさします。内装工事は建物の中でおこなう工事のことで、店舗のコンセプトに合わせて美しく仕上げることが内装業者の仕事になります。その工事の中には、入口、床、壁、天井などの他に、電気気やガス、水道、空調、給排気などの設備工事も含まれます。
工事内容からわかるとおり、専門的な知識を必要とする工事も含まれることがあったり、防災上の決まりから使用素材に制限がある場合があるため、内装工事は業者に依頼する必要があります。
内装業者ができる工事
内装業者には、建物の躯体以外の内装工事を依頼できます。具体的には以下の工事が該当します。
設備工事
主に建物の電気、ガス、水道や空調、通信などの設備を導入するための工事となります。
床仕上げ工事
床仕上げ工事では建築物の天井仕上げや壁張り、ふすま工事、畳工事のように、建築工事の仕上がりを左右する工程のことです。必要に応じて、高さの調整や空気の通り道の確保などの適切な下工事をおこなう場合もあります。
クロス工事
クロスとは壁紙のことで、壁紙の張り替えをおこなう工事で、内装工事の中でも比較的コストをかけることなく雰囲気を変えることができます。
塗装工事
建物の下地に塗装をおこなう工事のことをさします。見た目をきれいに整える効果の他に、下錆びやホコリの付着などを防ぐ効果もあるため、塗装は重要な工程のひとつといえます。
左官工事
こて塗りや吹き付けなどの作業が有名な左官工事では、壁などに壁土やモルタル、漆くい、プラスター、繊維などを貼り付ける工事で、最終的な表面を仕上げるための塗り工事となります。
木製建具工事
木製の建具で扉や窓枠のように開閉できる仕切りのための工事です。室内に設置されるドア、ふすま、障子などがあげられます。最近は、デザイン性の高い建具が増え、内装イメージを決める重要な要素となっています。
軽鉄工事
軽量の鉄骨材を用いて、建物の壁や天井などの骨組みをつくる工事のことです。鉄板は、厚み0.5mm程度と非常に薄く、さらに木材に比べ火災に強いため天井材には最適となっています。また加工が容易であることから工事期間の短縮にもなります。
ボード工事
天井やクロスの下地となる工事です。天井や壁に断熱や防音、耐火の効果がある石こうボードを貼っていく工程です。建物の特性や用途によって、それに見合った適切な素材を使用します。
設備工事を始め、店内の壁や床などをデザイン通りに仕上げたり、インテリアなどを設置したりして最終的に内装を仕上げることが内装業者の仕事です。
内装工事の費用相場
内装工事には、主にデザイン設計、設計管理、内装工事などの費用がかかります。内装工事の見積もり金額が適切か判断するためには、予算とを含め費用相場を知っておくことは重要です。またひとことで店舗内装工事といっても、物件によって費用は変わってきます。内装工事で使用されることの多い、居抜き物件とスケルトン物件について解説します。
居抜き物件の内装工事費用相場【20~30万円/坪】
居抜きとは、もともと存在した店舗の家具や設備などがそのまま残った状態で不動産物件を他の者に売却したり、貸したりすることです。それらを利用してリフォームすることで、最低限の中で内装工事をすすめることができ、工事費用を抑えることも可能となります。
スケルトン物件の内装工事費用相場【30~60万円/坪】
内装や設備等がなく、空間だけの状態のことで、設備やレイアウトを自由にカスタマイズできるといったメリットがある一方、費用がかかり、工期も長くなる傾向があります。建物の使用目的によっても設備に違いがあるため、費用には大きな幅がでます。
内装工事の失敗例
費用のかかる内装工事ですが、起こってほしくないことが起こる場合もあります。ここでは内装工事で起こった失敗例を紹介します。
工期スケジュール
工事期間をぎりぎりに設定してしまうと、工期が遅れてオープンに間に合わないということが起こる場合があります。天候や資材の調達具合で左右される工事期間は、あらかじめ不測の事態を想定して余裕をもったスケジュールを組むことが重要です。
内装デザイン
工事が終わったあとに、思っていた内装と違ったと感じることがあります。内装業者とデザインについて細かい部分まで打ち合わせできていないとこのような事態が起こる可能性があります。
工事費用
見積もり金額と実際にかかった費用に大きな差がでてしまったという失敗例です。内装工事は決して安くはありません。内装工事では追加工事が発生することがめずらしくなく、見積もり段階では予算に余裕があったにもかかわらず、工事がおわってみると予算オーバーだったということもあり得るのです。
ここでも内装業者との打ち合わせが重要で、あらかじめ予算を伝えておくこと、不明な点は必ず明確にすることなどを徹底するようにしましょう。
失敗しない商業者の選び方
内装は高額な工事です。内装工事を失敗しないためには、内装工事業者選びが非常に重要なポイントとなります。実際にどのような業者を選んだらいいのか、そのポイントを紹介します。
施工実績
施工実績が多い業者は過去の実績から多くの経験をつんでいます。レイアウトの機能性やデザインだけでなく、スケジュールについても無駄のない調整をおこなってくれる場合が多いです。施工事例が多いということは、それだけ多くの工事をおこなってきている証拠であり、技術力にも期待ができます。HPにこれまでの施工事例を載せている業者もあります。チェックしてみるといいかもしれません。
専門性の高さ
内装工事は業種により工事の内容が変わってくる場合があります。飲食店や美容院、オフィスなど、業種によってデザインや設計は大きく違います。依頼したい内装工事の業種を得意とする業者の場合、これまでの知識や経験から提案をうけることができたり、こちらが内装工事に詳しくない場合でも安心して任せることができるでしょう。
登録や許可
内装施工会社が、デザイン設計業務を請けたり、内装工事を受注するには、必要な登録や許可などがあります。設計やデザインであれば、建築士事務所登録や施工であれば、一般建設業許可、特定建設業許可などがあります。500万円以下の工事では、建設業許可をもっていなくても営業可能なため、信頼できる業者かを判断したうえで依頼するのもありですが、初めての内装工事の場合には許可を得ている業者がおすすめかもしれません。
請負業者賠償責任保険
業者が、請負業者賠償責任保険に入ってるか確認しましょう。これは、損害賠償責任を負う事故が起きてしまった場合に補償されるもので、万が一の非常事態が起こったとしても、保険による補償で工事が続行できます。未加入の場合、損害賠償の支払のため工事業者が身動きがとれなくなってしまう可能性があります。
接客態度
真摯な対応として、現場調査があること、親身な打ち合わせ、しつこい営業をしない、対面での接客態度などがあげられます。そのうえで、予算について理解があること、こだわりやコンセプトを理解してくれること、追加工事などは事前に相談してくれるなど、きめ細やかな対応をしてくれる内装業者は信頼することができます。数か月の付き合いになる内装業者選びは決して妥協しないようにしましょう。
アフターケア
店舗のオープン後、営業に支障が出るようなトラブルが発生した場合は、施工業者に修繕を無償で依頼することが可能です。それらのアフターケアがあるかどうかは大きなポイントとなります。保証の範囲や保証の期間、連絡方法等が明確に記載され、不具合が生じた際に、適切に対応してくれる業者であることを確認しましょう。
見積もり
気になる内装業者が見つかったら、複数から見積もりをとることをおすすめします。その内装故事にかかるおおよその費用の相場を知ることができます。あまりに高額であったり、安すぎる場合には注意が必要といえます。相見積もりをとることで、適正な見積金額を把握でき、優良な業者を判断するための基準をもつことができます。
まとめ
高額な内装工事だからこそ、内装業者は、さまざまな観点からみて信頼できることを第一条件に選ぶことが重要です。綿密な打ち合わせがしやすい環境となり、さまざまな問題が発生したときにも、信頼できる内装業者であれば、安心して工事を任せることができます。
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